前回に引き続き642話の考察予想を進めていきたいと思います。
まあ正直、642話限定というより、この先の5話くらいのうちに起こりそうな話や最近の本編から気になる点を考察予想していくことになると思いますが。
※当サイトでは、最新話までのキングダム本編と、物語のベースとなる史記の情報に基づき、
筆者の考察予想を展開していきます。
ヤングジャンプ連載の最新話までの内容を含みますので、未読の方はネタバレにご注意ください。
史実から考える
キングダムは実際の歴史をもとに原先生が想像力とアイディアを織り交ぜて描かれているものなので、今後の展開のヒントが史記の中にあるわけです。
この点、ほかの多くの漫画とは違い、考察予想する身としてはありがたいですね。
ということで、攻略本の如く史記を読み返してみると、
物語の現在である紀元前236年(始皇11年)の鄴攻めから、
桓騎による次の趙攻め紀元前234年(始皇13年)までにいくつかの記述を見つけることができました。
呂不韋の死
史記の秦始皇本紀や呂不韋列伝によると、
始皇12年、つまり紀元前235年に呂不韋が服毒自殺したと書かれています。
呂不韋陣営とはすでに決着がついているので、今更、1話丸々使うほど長々とその死が本編で描かれるとは思いませんが、これまでの経緯を踏まえて、まったく触れずにその死が描かれないということは考えにくいです。最低でもナレーション進行で1~2コマくらいは触れられるのではないかと思います。
趙高の復帰
また、呂不韋の死後、同じ年の秋に嫪毐(ろうあい)に仕え、蜀に流刑となっていたものを復帰させた、という旨の記述があります。
史記の該当箇所には、趙高の名前は出ていませんが、キングダムでは毐国(あいこく)反乱に関係したものを蜀の地に島流しにしたとあり、その時のコマに太后のことを想い涙する趙高が描かれていました。
趙高はキングダム本編上では宦官として太后に仕え、毐国の建国に貢献した有能な人材として少し登場したのみです。
ただ、史記では始皇帝に仕えた趙高が秦国滅亡や蒙恬、李斯の死に深く関わるほどの重要人物として書かれており、今後、本編上では趙高がどのように中枢に入り込んでいくかが描かれるのではないでしょうか。
秦と魏が楚を攻める?
史記の楚世家によると、
幽王の3年に秦と魏が楚を伐った、という記述があります。
この幽王はキングダム本編でも登場した考烈王の次に即位した王で、実父は考烈王ではなく春申君だという話は本編でも描かれました。
幽王3年は上記の呂不韋の死などと同じ紀元前235年にあたります。
趙との戦前に、次は魏と手を組んで楚を攻めるのでしょうか。
信、蒙恬、王賁の将軍としての初陣を描くなら、同じ世代の項翼や白麗のいる楚との戦いは、しのぎを削るライバル相手に成長した姿を描きやすいと思うので、描かれる可能性もあるかもしれません。
またもうひとつ、描かれる可能性がある展開としては、魏から楚に亡命した元趙三大天・廉頗の存在があります。
山陽戦で事実上の敗北となった廉頗は魏から追放され、現在は楚で亡命生活をしています。
秦としては旧六将時代から山陽戦まで何度も戦争を繰り広げた相手であり、魏としても山陽を秦に奪われたときの将軍ということもあり、両国にとって廉頗に対してはケリをつけたい相手ではあります。この点から秦と魏が共闘して楚の廉頗を討つ、ということが一応成立するのかなと。
また、将軍となった新時代の信たちが旧時代の廉頗を超えていくという図式を描くことも可能ではありますが、、、
この図式は先の鄴攻めにおける藺相如の元部下2人相手や魏火龍戦でも散々、描かれてきたので、「またか」と読者に思われる危険性を孕んでいます。
それに山陽戦で廉頗自身が「自分たちの時代は完成しているから、さらに強烈なこと、中華統一を達成するくらいじゃないと超えられない」という趣旨の発言をしていることから、今更、廉頗を倒しても蛇足感は否めません。
また、すでに640話以上を費やして、いまだに1国も滅ぼしていない物語の進行速度を考えると、おそらくこの記述部分の戦はキングダム上では描かれないでしょう。というか個人的には早く先に進んでほしいので、もはや願望です(笑)
最後に
休載期間はまだまだあるので、引き続き今後の展開予想や、史実ネタをもとに少し先の話なんかを書いていければと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。